2021年6月12日 サイエンスらいおんカフェ第99回(今井修さん)
※事前の広報内容はこちらです。
※宇都宮市立東図書館(サイエンスらいおん参加機関)による参考図書一覧[PDF]
先月までお送りしてきた技術死生学シリーズに一旦区切りが入り、半年ぶりに一般テーマのカフェとなります。
ゲストは何度かお越しいただいている今井修さん。気楽にお越しいただけるようになったのはリモートのおかげかも知れません。
今回のテーマもGISと地図。地図やボードゲームなどのテーマは行ってきましたが、改めて、GISや地図の利用が人々にどのような影響を与え、行動が変わっていくのか?、という視点でお話をしていただきました。主な内容は以下の通りです。
- 地域課題のGIS分析例
事例として、「病院と住民の関係」「子育て環境の検討」「小学校の活用検討」「施設維持管理の検討」「防災対策(備蓄)の検討」「MY CITY FORECAST」での地図利用を紹介いただきました。
- あらためて言葉とGISの補完関係を考える
言葉の表現「○○に集合」とGIS表現「○○を示した地図」は補完関係にあるというお話。
- 地域の記録(Localwiki)
オープンデータ型wiki「Localwiki」の事例。 - 空間的思考法
「空間的概念」に基づいて「空間的表現」ツールを駆使しながら行われる「空間的推論」の過程、というお話。
- 空間的推論
「帰納的使い方」・・・中世ヨーロッパでのコレラマップの例
「演繹的使い方」・・・ジオ・デザイン(重ね合わせ)の例
「PDCA」と「OODA」 - 行動変容とは
経験による比較的永続的な行動の変化 - 行動変容を促す方法
「リアリティの提供」・・・まちづくり・GPS地上絵・ジオキャッシングなど
「意識の共有・共通認識の醸成」・・・領土・行政区画・地域など
「気づきの提供」・・・時空間変化・俯瞰的視野・新たな価値
- ボードゲームの利用
「シリアスボードゲーム」・・・社会的課題を対象に、体験を通じて理解を深め、次の行動に結びつける。
今井さんのお話の間にチャットでも多くの質問や意見が出ており、今井さんからそれぞれにレスポンスをいただきました。
オープンデータ・時系列変化・地図に関する本・GISを使ったゲーム・メッシュ地図・グルメマップなど・・・
今回も多くの皆様にご参加いただきました。
いつかまたボードゲームの実践もやってみたいですね。
ご参加いただきました皆様、ありがとうございました。
[文責:藤平 昌寿(とちぎサイエンスらいおん客員研究員)]