実践講座 作品 akutsu-pic

Published on 4月 18th, 2013 | by サイエンスらいおん事務局

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“釣れる”アユ開発に道 ―魚の性格、遺伝子で解明―

サイエンスらいおん実践講座 レポータコース 記事作成クラス 第1期生(平成24年度受講)
阿久津俊夫さんの作品です。
この作品は、最優秀賞作品として、2013年2月22日の下野新聞に掲載されました。

PDFファイルでもご覧いただけます。
阿久津俊夫さんの作品

 

アユにも「けんかっぱやい」「おっとりしている」など正確に差があることを、宇都宮大の飯郷雅之准教授のグループが明らかにした。飯郷准教授らは「研究を基に友釣りで釣れやすい攻撃性の高いアユ、養殖に適した攻撃性の低いアユなどを生産できれば、本県水産業の活性化にも寄与できる」と意欲的に話している。
研究成果は2012年日本水産学会、行動神経内分泌研究会などで発表。魚類の性格を遺伝子レベルで解明したのは、本研究が初めてという。
飯郷准教授らは那珂川産アユから脳、網膜、肝臓、ヒレなどを採取。DNAの塩基配列を比較するとともに、攻撃行動を指標とした行動実験を行い、アユの性格と遺伝子の型との相関を解析した。
122個体のアユについて行った20分間の攻撃行動実験では、全く攻撃しないものから500回以上も攻撃したものまで分かれた。攻撃性の高いグループと低いグループでは、DNAの塩基配列に違いが見られた。
アユは養殖生産量、放流量、漁獲量などの指標から見て、栃木県における重要な水産資源に位置付けられる。豊かな魚影を求め、県内外から訪れる友釣り愛好家による地域経済への波及効果も大きい。
しかし近年、入漁者数は 減少傾向にある。原因の一 つとして、放流したアユの 多くが「なわばり」を形成しない「群れアユ」となってしまい、友釣りでは釣れにくくなっていることが指摘されている。いかにして釣れるアユを生産・放流していくかが本県水産業の喫緊の課題となっている。
アユの養殖・加工を行う 喜連川漁業生産組合の柴山能成組合長理事は「友釣りは日本独自の文化。アユの生産技術の高度化は、川の活性化、生産者の活性化、地域の活性化につながる」と本研究の実用化に期待をにじませる。

 

※2013年2月22日の下野新聞に掲載後、内容について一部修正を行いました。




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