イベント開催報告 03

Published on 9月 4th, 2021 | by サイエンスらいおん事務局

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2021年8月28日 サイエンスらいおんカフェ第101回(佐藤良介さん)

※事前の広報内容はこちらです。
サイエンスカフェ101-チラシ
※宇都宮市立東図書館(サイエンスらいおん参加機関)による参考図書一覧[PDF]

ついに3ケタ台に乗ったサイエンスらいおんカフェ。
これからもまだまだ続けてまいります。

今回のゲストは、帝京大学理工学部バイオサイエンス学科研究員の佐藤良介さん。
2020年春に宇都宮キャンパスに着任してきたばかりの佐藤さんに、今回はサボテンのお話をしていただきました。
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まずは、佐藤さんの研究遍歴から。
学部時代はラン藻を題材に、水を通す性質を持つアクアポリンというたんぱく質の研究をされていました。
修士時代はイネ、技術補佐員時代はダイズと、様々な植物について研究されていきます。
博士課程ではシロイヌナズナを題材に、再びアクアポリンに焦点を当てていきます。
その後、トマトの研究などを経て、現在の帝京大学では接ぎ木の研究などをされております。
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では、どこでサボテンと出会ったのかというと、前の在任だった中部大学だそうです。
中部大学にサボテン博士と呼ばれる教員が居たことや、大学のある愛知県春日井市が「サボテンのまち」と呼ばれていたことなどから、
佐藤さん自身も興味を持ち、研究に入っていったとのことです。

で、サボテンのお話。
世界のサボテン研究者の間では「サボテンは棘に隠れた財宝である」と云われているそうです。
高温・乾燥といった過酷な環境で生き延びていくために、様々な機能を備えており、
一部の種では、野菜・家畜用飼料・水分供給源としての役割も期待されているということです。
また、種子オイルやサボテン飲料、サボテンステーキなどの食用利用が既にされているそうです。

サボテンの棘って、実は葉っぱに相当する部分だそうです。
硬軟様々な形状の棘が存在しますが、水分を吸着・吸収しながら、蒸散を防ぐ機能を備えているそうです。
また、サボテンのねばねばの粘液は糖が複雑に連なった構造となっているそうで、水分や養分を保持する機能を持っているそうです。
アロエなどでご存知の方も多いですね。

そんなサボテンですが、実はまだまだ分かっていないことも多いようで、
佐藤さんはそれを少しでも解明したいとの思い、研究を始められました。
特に、サボテンの持つ水分の保持・調節能力や過酷な環境に対する耐性などに興味を持たれました。

そこで登場するのが、冒頭でご紹介したアクアポリン。
アクアポリンは高速での水分子の輸送能力を持っていて、その数、最大毎秒10億個。
細胞の内外に高速で水分子を出し入れする機能を持っているたんぱく質なのです。

サボテンの驚いたこととして、サボテンは水が少なくても生きていけますが、水が多くても生きていけることだったそうです。
中部大学ではサボテンの水耕栽培をしていて、びっくりしたとのこと。
確かにそんなイメージはあまり無いですよね。非常に高い環境適応能力も備えているのではないでしょうか。

最後に、春日井市のサボテンのまちの取り組みをご紹介いただきました。
春日井市はサボテン生産量で日本一になったこともあり、食べたり飲んだり、キャラクタを作ったりと、様々な普及活動をしています。
(給食にも出るそうです)

サボテンという比較的身近でコミカルな植物がテーマのためか、参加者からも質問や感想が楽しそうに寄せられました。
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ご参加いただきました皆様、ありがとうございました。

[文責:藤平 昌寿(とちぎサイエンスらいおん客員研究員)]

 

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