2020年10月11日 サイエンスらいおんカフェ第91回(全国生涯学習音楽指導員協議会 栃木・群馬支部)
※事前の広報内容はこちらです。
※宇都宮市立東図書館(サイエンスらいおん参加機関)による参考図書一覧[PDF]
今回のカフェはコラボ企画。
全国生涯学習音楽指導員協議会 栃木・群馬支部(以下「支部」)の皆さんをゲストにお招きしました。
実は私自身も支部の一員でして、こちらの支部でも「おんがく交流カフェ」というイベントを不定期で開催しています。
サイエンスらいおんカフェとおんがく交流カフェのWコラボ開催となりました。
そんなわけで、テーマはもちろん「音楽と科学」。
一見結び付きの薄そうな分野に見えますが、告知でも示した通り、古代ギリシャ時代から伝わるリベラル・アーツの分野では初め、音楽は算術・幾何学・天文学とともに、理数系の学問として位置付けられるほど、科学との結び付きも深い分野でもありました。
そんな壮大なテーマに挑んでみようと(いや、実際は気軽な感じですが^^;)、今回のテーマとなりました。
当然ながら、材料無しでいきなりお話は難しいので、話題のネタになる動画を参加者には事前に見ていただき、そこから気づいたことや疑問などをお話いただくことにしました。
科学技術振興機構[JST]サイエンスチャンネルからの動画です。
(2001年制作のため、最新の情報でない場合もございます)
さて、いよいよ本番。
支部からは私を含めて5名。吹奏楽・マーチング・打楽器・ピアノ・ミュージックベル・ヴィオリラなど、多彩な専門の方々がいらっしゃいました。
そして一般の方も数名。アマチュアオーケストラで演奏されている方や鑑賞専門の方、楽器を演奏しているお子様を抱えるお母さんにもご参加いただきました。
自己紹介の後、話題は「響き」から始まりました。
響くとはどういうことか?というような話から、演奏者として演奏しやすいホールとは?、また、観客として聴きやすいホールって?という話題に。
栃木県宇都宮市にある大谷資料館の話も出てきました。
その後、話は多少寄り道して「学校での音楽の授業」へ。
多様な世代の方が参加されているので、それぞれが若い頃に受けた音楽の授業はこうだった、今の世代の音楽の授業はこんな感じ、というような話も出ました。
後半は「倍音」の話。
支部の皆さんからは、それぞれの触れている楽器の倍音について一般の方にご説明いただいたり、珍しい楽器として「ライアー」という楽器をご紹介いただいたり、「へぇ」が増えそうな話題がたくさん。
そこから周波数・チューニングの話や、偶数倍音・奇数倍音といった専門的な話、ハモンドオルガンという倍音を利用した楽器や、ラヴェルのボレロのような倍音を上手に利用した曲の話など、かなり盛り上がった話題でした。
「動画を見て初めて知ったこともある」と仰る方もいらっしったのが印象的でした。
このような感じでアッという間の1時間半でした。
それぞれに感じた疑問や宿題などもあったようで、これから調べてみたいという方もいらっしゃったようです。
ご参加いただきました皆様、ありがとうございました。
[文責:藤平 昌寿(とちぎサイエンスらいおん客員研究員)]