イベント開催報告 DSC_3388

Published on 1月 28th, 2020 | by サイエンスらいおん事務局

0

2020年1月26日 サイエンスらいおんカフェ第85回(村井邦彦さん)

※事前の広報内容はこちらです。
サイエンスカフェ85-チラシ

今回のカフェは、久々に帝京大学に戻ってきました。
ゲストは村井クリニック院長の村井邦彦さん。村井さんは筆者の高校の先輩であり、現在もお世話になっている知己の関係から、今回のゲストにお越しいただくことになりました。

村井さんをお呼びするきっかけになったのは、今年2020年元旦の下野新聞。
一面に大きく掲載されていたのが、特集連載「なぜ君は病に… 〜社会的処方 医師たちの挑戦〜」の初回記事。
そこに出ていたのが、村井さんでした。

村井さんは、宇都宮市医師会の「認知症・社会支援部」担当理事というもう一つの顔をお持ちなのです。
全国的にも珍しい社会支援部という活動。そして何よりも聴き慣れない「社会的処方」という言葉。
これまで何度か取り上げた社会科学と医学との学際的な話が聞けるのではないか?
ということで、今回のゲストにお招きいたしました。
DSC_3383

村井さんは、医師の傍ら、社会的処方に関わる活動を日夜行っており、この日も午前中にがん哲学カフェ、午後はらいおんカフェ、そして夜も別の活動と、多忙な中お越しいただきました。
多くの資料とスライドをご用意いただき、多彩な話題を提供していただきました。
DSC_3384

いくつかキーワードがありましたので、抜粋してご紹介しましょう。
まずは、「健康の社会的決定要因(SDH)」。
簡単に言うと、「健康は、生物学的な要因だけではなく、所得や教育・環境などの社会的な要因にも左右される」というようなことです。つまり、貧困や孤立といった事項も病気になる確率を高めている、という考え方です。

それらに対して、地域の組織やNPO、ソーシャルワーカーや行政などが手を組んで、社会的要因を取り除いて、地域全体の健康を確立しよう、という動きが「社会的処方」と呼ばれる活動です。
言い換えると、「生物学的な病因は医師が治し、社会的要因は街ぐるみで支えよう」ということになります。

村井さんは、自らの病院で在宅医療に積極的に取り組んでいく中で、患者のSDHに気付き、多様な人々と連携した社会的処方活動を始めたということです。
まずは、SDHの概念を一般の方にも知ってもらうこと、SDHの気付き方も多様にあること、気付いた後の処方例も多くあること、そのためには地域にどんな人たちが居るのかという地域資源を見える化すること・・・等々、予防医学的な地域の受け皿が必要であるということをご紹介いただきました。
DSC_3388

参加者の皆さんも地域に対する問題意識を持っていらっしゃる方が多かったので、様々な観点からの質疑が行われました。
筆者自身も新たな発見もあり、今後の活動に活かせたら良いなと感じる所でした。
ご参加いただきました皆様、ありがとうございました。

[文責:藤平 昌寿(とちぎサイエンスらいおん客員研究員)]

 

Tags:




Comments are closed.

Back to Top ↑
  • イベントカレンダー

    1月
    23
    2021
    15:00 サイエンスらいおんカフェ第94回... @ オンライン開催
    サイエンスらいおんカフェ第94回... @ オンライン開催
    1月 23 @ 15:00 – 17:00
    サイエンスらいおんカフェ第94回(畑中洋亮さん・田中大介さん) @ オンライン開催 | 宇都宮市 | 栃木県 | 日本
    ■1月の話題提供者: 畑中洋亮 さん(神奈川県 医療危機対策統括官・厚生労働省健康局 参与[コロナ対策・情報戦略]・内閣官房副長官補付 情報戦略調整官) 田中大介 さん(自治医科大学 医学部総合教育部門文化人類学研究室 教授) PDFチラシ ▼テーマ:いのちの技術:終活のこれまで・今・これから ▼1月23日(土)15:00-17:00 ▼開催場所:オンライン開催(zoom利用) ▼参加費:無料 ▼定員:30名 ▼ゲスト略歴 【畑中洋亮さん】 2006年3月 慶應義塾大学理工学部化学科 卒業(理学) 2008年9月 東京大学医科学研究所 ヒトゲノム解析センター 修士課程修了(生命科学) 2008年10月 株式会社アップルジャパン入社 2010年10月 Team 医療3.0設立、共同発起人(現在) 2011年11月 福岡発ベンチャー 株式会社アイキューブドシステムズへ入社 2013年10月 株式会社コトブキ入社 (椅子のコトブキ)取締役社長室長(現在) 2015年4月 佐賀大学医学部非常勤講師(現在) 2016年4月 東京慈恵会医科大学 後期博士課程(医学)入学 (現在) 2018年4月 神戸アイセンター病院社会環境研究室 客員研究員(現在) 2018年10月 衆議院議員小泉進次郎アドバイザー(厚生労働分野)(~2019年6月) 2019年5月 一般財団法人「あなたの医療」設立、代表理事(現在) 2019年8月 神奈川県 顧問(未来創生担当)(現在) 2020年3月 神奈川県 新型コロナウイルス対策本部 医療危機対策統括官(~2020年6月) 2020年6月 厚生労働省 健康局参与(新型コロナウイルス感染症対策担当)(現在) 同月 神奈川県 新型コロナウイルス対策本部 医療危機対策特別顧問 【田中大介さん】 1995年3月 金沢大学 経済学部 経済学科 卒業 1995年4月 三菱商事株式会社社員 2003年3月 東京大学大学院総合文化研究科 超域文化科学専攻 修士課程 修了 2005年4月 日本学術振興会DC2特別研究員 2011年3月 東京大学大学院総合文化研究科 超域文化科学専攻 博士課程 修了 2012年4月 早稲田大学人間科学学術院 助手 2017年4月 東京大学大学院総合文化研究科 学術研究員 2018年4月 – 現在 東京大学教養学部 非常勤講師 2020年4月 – 現在 栃木県立衛生福祉大学校 非常勤講師 2020年4月 – 現在 自治医科大学医学部・大学院医学研究科教授 人は、その歴史のはじまりから、より善い最期を求め、そのための技術を様々に作って来ました。それは、どのようなものであり、そして、これからどのようなものであり得るのでしょうか? 今回も前回に引き続き、2021年3月にオンライン開催予定の公開シンポジウムに関連したゲストをお招きいたしました。 前回も説明いたしましたが、自治医科大学では今年度、 JST-RISTEX 科学技術の倫理的・法的・社会的課題への包括的実践研究開発プロジェクト「技術構成主義」に立つ「生と死」をめぐる倫理の分析と社会的議論の啓発に向けた企画調査 というプロジェクトを実施しており、技術死生学という分野にちなんだシンポジウムを予定しております。 今回のカフェは、このプロジェクトで開催するセミナーとの共催となります。 ゲストの畑中さんは、医療分野を中心に、様々な企業・大学・病院等での経験を経て、あなたの医療という保険手続にまつわる一般社団法人の代表理事を務められております。また、現在は、厚労省や神奈川県の新型コロナウイルス対策の担当などもされており、大変お忙しい中かとは思われますが、「技術で支える人のいのち」というテーマで話題提供いただきます。 田中さんは文化人類学がご専門で、早稲田大学などを経て、昨春、栃木県にある自治医科大学の教授として着任されました。「弔いの文化と技術」と題したテーマで、看取り・見送り・弔いなどに関する話題を、硬軟交えてお話いただく予定です。 前回ゲストの渡部麻衣子さんと私のダブルファシリテータで進行する予定です。 「終活」というと一見、重いテーマに感じる方も多いと思いますが、向き合い方の選択肢が増える機会となれば幸いです。 栃木県内に限らず、全国どこからでもご参加可能ですので、皆様のご参加、お待ちしています。 [紹介文文責:藤平昌寿(とちぎサイエンスらいおん客員研究員)] ▼お申込み 今回のお申込は自治医科大学の方で取りまとめをしております。 以下のフォームからお申込みください。 https://forms.gle/YbBmRkBp2yQdRTQA9 ご質問等は info@tochigi-lion.net でも受け付けます。
    3月
    13
    2021
    14:00 とちぎサイエンスらいおん第8回公... @ オンライン開催
    とちぎサイエンスらいおん第8回公... @ オンライン開催
    3月 13 @ 14:00 – 16:30
    前回、新型コロナウイルスの影響により中止となりました第8回サイエンスらいおん公開シンポジウム。 今回はオンラインでの開催を予定しております。 「技術といのち」をテーマに、帝京大学と自治医科大学のコラボレーション企画として予定しております。 ■主催 とちぎサイエンスらいおん・帝京大学・自治医科大学 ■後援(予定) 栃木県教育委員会、一般社団法人栃木県商工会議所連合会、栃木県商工会議所連合会、栃木県中小企業団体中央会、公益社団法人栃木県経済同友会、一般社団法人栃木県情報サービス産業協会、大学コンソーシアムとちぎ、公益財団法人栃木県産業振興センター、株式会社下野新聞社、株式会社とちぎテレビ、株式会社栃木放送、株式会社エフエム栃木 ■日時 2021年3月13日(土) 14:00~16:30 ■会場 オンライン開催 ■プログラム 後日掲載 ■お申込 後日掲載

    View Calendar

  • Facebookページ


  • Twitter @tochigilion


  • エンジョイ!カガク!!2013レポート

  • アーカイブ