イベント開催報告 DSC_1129

Published on 1月 24th, 2018 | by サイエンスらいおん事務局

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2018年1月20日 サイエンスらいおん研究会第4回&サイエンスらいおんカフェ第61回(奥泉和也さん)

※事前の広報内容はこちらです。

第61回サイエンスらいおんカフェは、サイエンスコミュニケータ育成プロジェクト「サイエンスらいおん研究会」第4回との併催でした。
第60回カフェの「クラゲカフェ」からの続編となり、2月開催のシンポジウム「深海の科学」へ続く、云わば「海」シリーズ。
非常に良い流れの企画となりました。

20180104-01_研究会04・サイエンスカフェ61-チラシ

今シーズンの研究会は、科学に楽しく興味を持ってもらうための事例研究ということで、世界一のクラゲ水族館として有名になった、山形県にある鶴岡市立加茂水族館館長の奥泉和也さんをお招きしました。
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Facebookや紹介などで初めて参加された方も多く、その知名度はさすが!です。
「都合が付かなかったけど、行きたかった~」
「今度、加茂水族館に行こうと思っていたので、来てみました。」
などの声をいただきました。
会場は緩めのU字型配置で。恒例の図書展示・貸出も行われています。
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奥泉さん自身は、飼育員として加茂水族館に勤めはじめて、アシカショーなどを担当されていました。
もともと地域の観光振興の一環として、地元民の出資などによって開館した小さな町の小さな水族館は、その後、運営母体の隆盛や変化、周辺地域での水族館事情、観光需要の変化などに翻弄されていきます。
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1960年代には年間20万人を超える来館者数が、1990年代に年間10万人を割るにまで至った加茂水族館は、ある企画展を実施していた際にたまたま水槽に発生したクラゲを独立して展示したところ、そこに滞留する観客の姿を発見し、そこからクラゲの常設展示コーナーを設置します。
潤沢な資金や人員があるわけではないので、水槽を自作開発したり、水交換のタイミングを研究したりして、やりくりをし始めます。
その結果、開発した水槽は現在では海外でも使用され、少ない人員で世界一のクラゲ種の展示をするに至ります。

クラゲ展示の様々な工夫により、来館者が徐々に上向きになり、コーナーも徐々に拡大、2000年代に入り、クラゲの展示種が日本一、世界一と次々と更新し、2008年のオワンクラゲの発光メカニズムなどの研究者である下村脩氏のノーベル化学賞受賞をきっかけに、更に来館者が爆発的に増加、2014年のクラゲドリーム館の開館により、来館者が70万人を突破するほどになりました。
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ここに至るまで、様々な苦労と共に、随所に工夫を凝らしています。
他の大規模な水族館と同じことは出来ない代わりに、限られた物的・人的資源をフルに活用します。
それもこき使うわけではなく、楽しみながら参加できる仕掛けを次々と展開します。
結果として、来館者が増え、ファンが増え、積極的に関わる人々が増えていき、資金も増えていきました。
サイエンスコミュニケーションとしては好例の一つかもしれません。

他の事例でこれらが全て当てはまることは無いと思いますが、
ヒントになる部分は参加者も大いに感じられたかもしれません。
真剣にメモされる方々も多かったです。

栃木でこのようなお話を聞ける機会は少ないと思いますので、貴重な機会でした。
参加者の中でも、加茂水族館に足を運ばれる方が増えるでしょう。
ご参加いただきました皆様、ありがとうございました。

[文責:藤平 昌寿(とちぎサイエンスらいおん事務局)]

 

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    3
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    13:00 サイエンスらいおんカフェ第63回... @ 帝京大学宇都宮キャンパス
    サイエンスらいおんカフェ第63回... @ 帝京大学宇都宮キャンパス
    3月 3 @ 13:00 – 14:30
    サイエンスらいおんカフェ第63回(大塚裕一さん) @ 帝京大学宇都宮キャンパス | 宇都宮市 | 栃木県 | 日本
    ※らいおんカフェ終了後、同会場にて「サイエンスらいおん研究会Vol.5」を開催します。両方参加される場合にはお手数ですが、それぞれお申し込みください。 ■3月の話題提供者:大塚 裕一(おおつか ゆういち)さん (獨協医科大学 医学部 微生物学講座 助教) チラシPDFはこちら ▼テーマ:微生物カフェ~ウイルスと細菌の終わりなき戦い~ ▼3月3日(土)13:00-14:30 ▼開催場所:帝京大学宇都宮キャンパス本部棟2号館201教室 ▼参加費:無料 ▼定員:15名 ※申込多数につき、定員増員にて受付しております。 今回のカフェは、研究会と連続開催です。 (併催ではなく、同じ会場で2連続の開催です。) カフェのテーマはウイルスと細菌。 皆さんは、ウイルスと細菌の違いを説明できますか? 一体、何を戦っているのでしょうか? そんな身近な話題を提供していただくのは、 獨協医科大学でウイルスの研究をされている大塚裕一さん。 産まれは九州の大塚さん、大阪大学やアメリカなどで研究をされながら、 ここ数年は栃木にいらっしゃいます。 分子生物学や分子遺伝学といった分野をご専門に、 様々な研究をされていらっしゃいます。 ぜひご参加ください。 [紹介文文責:藤平昌寿(サイエンスらいおん事務局)] ▼お申込み 「こくちーず」でのお申込みとなります。 こちらからお申し込みください。(こくちーずからの返信メールが届けば申込完了です。) 締切は3月1日24時までです。 こくちーずが使えない場合は、メールにてお申込みください。 info@tochigi-lion.net
    15:00 サイエンスらいおん研究会Vol.5(... @ 帝京大学宇都宮キャンパス
    サイエンスらいおん研究会Vol.5(... @ 帝京大学宇都宮キャンパス
    3月 3 @ 15:00 – 16:30
    サイエンスらいおん研究会Vol.5(猪俣大輔さん) @ 帝京大学宇都宮キャンパス | 宇都宮市 | 栃木県 | 日本
    ※らいおん研究会の前に、同会場にて「サイエンスらいおんカフェVol.63」を開催します。両方参加される場合にはお手数ですが、それぞれお申し込みください。 ■3月の話題提供者:猪俣 大輔(いのまた だいすけ)さん (すあなサイエンス 代表) PDFチラシはこちら ▼テーマ:マンガ・イラストで伝えるサイエンス ▼3月3日(土)15:00-16:30 ▼開催場所:帝京大学宇都宮キャンパス本部棟2号館201教室 ▼参加費:無料 ▼定員:15名 今回の研究会は、カフェと連続開催です。 (併催ではなく、同じ会場で2連続の開催です。) 5回目となる研究会のテーマは、マンガ・イラスト。 科学を伝える手段の一つとして、マンガやイラストを使う事例は増えているようです。 今回お招きするのは、すあなサイエンスの猪俣大輔さん。 埼玉を拠点に活動されていますが、栃木県内の大学などともお仕事をされています。 もともと普通のマンガ・イラストを描く仕事をされていた猪俣さん。 縁ときっかけがあって、サイエンス系の仕事が増えてきたそうです。 お話を聞くだけではなく、少し頭を動かすワークショップも体験してみようと企画されています。 マンガやイラストで「伝える」ということがどんなことなのか。 その事例をご紹介いただきます。 もちろん、絵が描けなくても大丈夫です。(私も描けません) 多くのご参加、お待ちしております。 [紹介文文責:藤平昌寿(サイエンスらいおん事務局)] ▼お申込み 「こくちーず」でのお申込みとなります。 こちらからお申し込みください。(こくちーずからの返信メールが届けば申込完了です。) 締切は3月1日24時までです。 こくちーずが使えない場合は、メールにてお申込みください。 info@tochigi-lion.net

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