2013年1月14日 サイエンスらいおんカフェ第1回(栗原一貴さん)
▼テーマ・・・「イグノーベル賞までの道のり・・・人を笑わせ、そして考えさせる」
「人を笑わせ、そして考えさせる」研究に贈られる「イグノーベル賞」。2012年9月に「スピーチ・ジャマー」でイグノーベル賞を受賞した栗原さんが、これまでの研究内容、受賞までの紆余曲折、授賞式でのエピソードなどを踏まえて、普段からのどのような心構えが「イグノーベル」的であるかを議論します。イグノーベル賞について詳しく知りたい、そしていつか受賞したい人、および奇天烈な研究者の生態に触れたい人などにお薦め!
▼話題提供者プロフィール
独立行政法人・産業技術総合研究所 研究員
1978年栃木県生まれ。
日本学術振興会特別研究員(DC2)
2007年より千葉県総合教育センター講師を兼任。
2009年から2010年にかけて、
ウェブサイト http://unryu.org
▼日時・会場:1月14日(祝)15:00-17:00 帝京大学宇都宮キャンパス
▼参加者:12名
■大雪の会場
記念すべき第1回は、本プロジェクトの拠点でもある帝京大学宇都宮キャンパスで開催されました。ですが、前夜からの雪がピークに達しており、学内も時折、強風吹き荒れる吹雪状態の中、開催されることとなってしまいました。このため、当日会場に来られなくなった参加者も居り、少人数でのスタートとなりました。
■栗原さん
落ち着きがありながらもユーモアたっぷりの研究・作品を創ります。
■前半
栗原さんの研究テーマは「メディアインタラクション」。メディアとの付き合い方や操作法などを対話型に近くするツールや技術の開発・研究のようです。ちょっと想像しにくいですが、栗原さんのwebサイトに作品の解説がズラーッと並んでおりますので、ご覧いただくのが一番早いと思いますよ。これらの作品の一部を解説していただきました。シュールなものから真面目なものまで、栗原さんの守備範囲はかなり広いです。
■休憩・体験タイム
休憩の時間に、イグ・ノーベル賞を受賞した「スピーチ・ジャマー」の体験。スピーチ・ジャマーは、しゃべっている人に対して、自分の発した声を微妙に遅らせてから返し、「絶妙に」発声を邪魔させる装置。イメージ的には、体育館や校庭でマイクで話しているような感じです。今回はPC+ヘッドホン形式でしたが、本当はガン(銃)型形式で黙らせたい相手に向けて、指向性スピーカで本人に音を返すようになっています。最初は固かった参加者の皆さんも、この体験タイムで驚きと笑いが続々発生!
下の写真は、ジャマーされる前後の様子です。真面目に原稿を読んでいると、栗原さんがJamming ON!! ヘッドホンから自分の声が微妙に遅れて流れ、見事にしゃべれなくなります。
■後半
後半は、イグ・ノーベル賞の歴史や授賞式の様子をお話いただきました。授賞式では本物のノーベル賞受賞者がプレゼンターだったり、記念スピーチでちょっとスベったりした話など、受賞者ならではのエピソードが満載でした。
■ディスカッションタイム
サイエンスカフェの最後はミニディスカッションタイムを設けています。今回のお題は「今年のイグ・ノーベル賞を受賞するためのブレインストーミング」。グループ毎に10分ほど話し合い、その後、発表をしました。なかなか面白いご意見もありましたよ。
■最後に・・・
というわけで、第1回は無事終了。栗原さん、参加者の皆さん、ありがとうございました。次回参加される方もいらっしゃり、今後がますます楽しみです。