2015年6月27日 サイエンスらいおんカフェ第30回(深田陽平さん)
※事前の広報内容はこちらです。
らいおんカフェも皆様のおかげをもちまして、30回の節目を迎えることが出来ました!(パチパチ・・・)
今回のゲストは、博士課程在籍中の若手研究者、深田陽平(ふかたようへい)さん。
(「ふかだ」さんではなく、「ふかた」さんです。「濁らないんです!」とご本人は強調されておりました^^)
ミヤコタナゴは国の天然記念物の魚で、絶滅危惧種にも指定されている希少種。
もともと関東周辺ぐらいでしか見られない魚でしたが、天然の生息数は減少してきました。
そんな中、栃木県は全国で唯一、ミヤコタナゴの指定保護区があるという、珍しい県なんですね。
前半では、ミヤコタナゴとはどのような魚なのか?という生態的特徴や、減少してきた背景など、興味深いお話が続きました。
また、「セルビン」と呼ばれる、生息数調査に使われる器具も実際に見せていただきました。
後半は、深田さんが興味ある「環境学習」について、ミヤコタナゴを利用した実例をいくつかご紹介いただきました。
参加者には、研究の仲間なども集まり、ディスカッションも大いに盛り上がりました!
終了後にも別のお店で更に盛り上がりました。
深田さんは今後、DNA解析などを利用して、環境や生態に負荷をかけずに生態調査を行う方法の開発に取り組みたい、と抱負を述べていました。
ただでさえ少ない生息数の希少種やその生態環境を極力壊さずにリサーチできる手法が確立できれば、保全活動にもよりよい効果が出るかも知れません。
栃木県内の新聞などのメディアでは時々目にする「ミヤコタナゴ」の文字。
その実態や実際のお話に触れることにより、その重みと熱意を感じることができた、貴重なカフェでした。
深田さんには、研究が進んだ際にまたお越しいただきたいですね。