2014年9月20日 サイエンスらいおんカフェ第21回(仁田佳宏さん)
今回のらいおんカフェは、久々に下野新聞NewsCafeに戻ってきました。そして久々の工学系です。ゲストは足利工業大学准教授の仁田佳宏さんです。
仁田さんは建築がご専門ですが、簡便なロボット等を使って構造物の診断・検査ができないか?というテーマに取り組んでいます。カフェに現物を持ち込んでいただき、解説していただきました。
前半は構造物のお話。耐震・耐振・制振の違いなど、普段よく耳にする言葉ながら、なかなか分かりにくいことなどを、モデルを使って、分かりやすく説明します。地震や災害に関する質問も飛び出したりして、白熱する場面もございました。
後半は、いよいよ専門分野。天井裏を這って点検をするロボットや、橋梁等を検査するカメラ付き飛行風船などの実演と、研究の現状についてお話いただきました。
仁田さんは、より安価でより手軽に自作できるツールを使って研究を進めています。参加者からの質問でも、「風船よりもラジコンの方が良いのでは?」という問いに対して、「ラジコンが入れない部分もあったり、トラブルで落下時に被害を及ぼしにくくしたりする要件もある。」といったニッチな需要にも応えたいとのこと。
また、「自分はロボットや電気の専門家ではないので、高度化や汎用化は、その専門の方にやっていただければ良い。」というスタンスで、同様の研究をされている方々とは一線を画した立ち位置にいらっしゃるとのこと。この研究が将来の構造物の安全に寄与していくことを願うばかりです。
ご参加・ご協力いただきました皆様、ありがとうございました。